この記事について
- 2歳まで目が合わない・話さない息子のために私がやった事
- 自分のこどもに今何ができるか?を考える
1歳半検診でひっかかり、指差ししない、目が合わないなどを指摘され、2歳まで話さなかった次男ですが、小学生になった今は毎日学校に通い、学校や先生方の支援を受けながら日々楽しく過ごしています。
ちゃんと自分の意見を発表したり、作文も書けるようになりました。
2歳まで目が合わない・話さない子「様子を見る」だけで大丈夫?
本のタイトルは怖いけれど、希望が持てるやさしい本です。
この「様子を見る」のは危険という題名に衝撃を受け、買わずにはいられませんでした。この本に書かれている内容を少しづつ生活に取り入れ、前に進む事でどれだけ不安な気持ちが救われたか。今は新品では購入できず、いい本なのに本当に残念。
「目が合わない」「話さない」だけではない、自閉症を覚悟した理由
お話が得意だった定型発達の長男にくらべて、次男は待っても待っても話さない・・。毎日不安で情報を求めて検索しては精神的に追い詰められていました。
周囲の責任のない声に安心してはいけない
私がどれだけ心配だと説明しても、「男の子なんてそんなに早くから話さないよ」「ちゃんと歩いてるから大丈夫」と周囲から言われました。
こどもの成長はあっという間、「様子を見てる」のは危険
実際に、受診してすぐに「話さない」理由のほとんどは脳にあり、重い軽いに関わらず自閉症スペクトラムが疑われると言われました。
「話さない」以外に自閉症を疑うべき行動
おかしいと感じた理由は「話さない」の他にもありました。
- もうすぐ2歳なのに人に興味がないような感じがする
- 表情が乏しい、目が合わない
- 同じ動作を繰り返す
もうすぐ2歳なのに人間に興味がないような感じがする
異変に先に気づいたのは主人でした。定型発達の長男に比べて、話さない次男は圧倒的に自分に笑う確率が低いというのです。
人間は一人では成長することができないので、赤ちゃんは本能的に周りの人に笑いかけることがどれだけ大事かを知っています。
人間の子どもは、他の動物に比べて未熟な状態で生まれてくるので、大人になるまでに学ばなければいけないことがたくさんあります。毎日、緊張と不安にさらされますが、それを乗り越えなければ成長できません。
そこで、「笑い」が必要なのです。
同じ動作を繰り返す
話さない次男の遊びはひたすら単調でした。最初におかしいと思ったのは、ミニカーのタイヤばかりを回す行為です。
2歳まで目が合わない・話さない息子のために私がやった事
基本的には、先ほど紹介したこの本に書かれていた通り、彼が周囲の人に言葉をかけたいと思うような、人間に興味を持ってもらえそうな内容はほとんどやりました。
人間らしさ(人とのつながりを持ちたいという気持ち)を、周囲からの刺激によって引き出す
話さない以前の問題として、彼が周囲の人に興味を持ち、アプローチをしたいと思うためには、こちらからの刺激が足りないんだと自覚しました。
- 周りにたくさんの人がいる環境をつくる
- 彼が自発的に笑うような、体を使った働きかけをする
- たくさん話しかけ、刺激を与え、言葉が出るまで待つ
自閉症かもしれないけれど、いつかは私に「ママ」って話しかけてくれる日を願って必死でした。でも二歳になって初めて発した言葉は「りんご」でした(笑)。
言葉のシャワーを浴びせるために、周りにたくさんの人がいる環境をつくる
- 自閉症かもしれないという事実をひとりでは背負いきれなかったので、思い切って主人の両親と同居を始めました。
- 医療機関にかかって治療を受け始めました。
「話さない」だけでは保健センターは対応が遅いと思ったので、医療機関の児童精神科に直接連絡し、受診できるように取り計らって頂きました。でもちょっとこれはルール違反ですね。
当時の私は本当に切迫していて必死でした。
おかげさまで、2歳から専門の医療機関で受診と療育をスタートできました。
常に話しかけ、自発的に笑うような働きかけをする
当時の私は男の子が二人で育児が楽とは言えなかったので、次男の異変に気づくまで、テレビに子守を任せているような生活でした。
常に彼に話しかけ、遊び相手になり「たかいたかい」など、彼が笑顔になれる事を積極的にやりました。
感覚統合法は、脳を刺激して脳障害を治そうとする方法として研究されてきているものです。中略
感覚統合法の遊びとしては、たかいたかい、ヘリコプター遊び、手足ブランコ、ハンモックなどがあります。繰り返し続けていくとこどもが喜び、喜んだときには笑うこともわかってきました。
これらの遊びを利用すると、笑いが多くなり、目が合うようになります。
引用:「2歳で言葉がない子・増えない子「様子を見る」のは危険です」金子保 著
刺激を与え続け、たくさん話しかけ、言葉が出るまで待つ
情緒が成長してくると、話さなくても周囲の反応に注目できるようになりました。自閉症あるあるですが、絵本を読んであげたくても読み手のペースなんてお構いなしで次々にめくってしまい、読み続けられないのです。
そのうち、こちらの反応に合わせてページをめくらせてくれるようになりました。
いい本です。生活の中のいろんな物の名前が絵と共に書かれています。「ことばのべんきょう」の題名通り、ことばで溢れた本です。これをいっしょに見ながら、エピソードを作ったりして話を膨らませて話しかけました。
本人が、つらいと感じなければ障害ではない
これは、お世話になっている心理士さんが言っていた言葉です。発達障害でなくても普段の生活の中で世間の厳しさを感じる事は多々ありますよね。
自閉症の人は普通の人になりたいですか?中略
もし、自閉症が治る薬が開発されたとしても、僕はこのままの自分を選ぶかも知れません。
障害がある無しにかかわらず人は努力しなければいけないし、努力の結果幸せになれることが分かったからです。
引用:自閉症の僕が飛び跳ねる理由(1)
こどもの成長を見逃さない|今、子供にしてあげられる事
息子は早くから自閉症スペクトラムの可能性を確認できたので、自閉症の彼にあった療育を受けることができました。
療育とは障害のある子どもの発達を促し、自立して生活できるように援助する取り組みです。中略
障害のあるお子さんが社会的に自立できるように、身辺自立や苦手なことを伸ばすことを意識した働きかけをしたり、コミュニケーションなどの社会的スキルを得られるように助けます。
引用:療育とは
幸い、周囲の協力もあったので、今のところ無事に小学校に通う事ができています。今は落ち着いて小学校に行けていますが療育や幼稚園では本当に大変な思いをしました。自分勝手に見える彼の自閉症の行動は、目立つのでいつも周りの好奇な目に晒され、つらい思いや悔しい思いをしたことは一度や二度ではありません。
こどもの本当の気持ちを理解したり、言葉の足りない彼らを理解する手助けになったり、彼らののびのびとした発達を促す手助けになります。
自閉症の息子とのこれからの課題
発達障害は様々で、同じ自閉症スペクトラムの診断でももっと大変な思いをしている子や、支援級を卒業して普通学級で定型発達のこどもたちに混じって生活できている子供もいます。
でもアプローチの方法に工夫が必要な事もあります。
こちらが当たり前に感じている事が、彼にとっては当たり前ではない場合もあるからです。
彼が何を必要としているのか、私がどんな支援をするべきなのかを考えながら、いっしょに成長していきたいと思っています。
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